昨日のエントリーでもちらっと触れた[参照]、犬の手作り食に関する本。昨日読んだ『かんたん犬ごはん』に較べて、手作り食やドッグフードに関するさらに詳しい情報が読める。特に、症状別の事例やレシピ等は、非常に参考になる。
本書と『かんたん犬ごはん』を一気に読んで、うちでも手作りごはんを導入することに決めたのだが、いきなり移行するのではなく、まずはドッグフードににんじん等をトッピングしたりして、徐々に慣れていくことにする。「慣れていく」というのは、それを食すうちの子たちももちろんだが、我々飼い主もドッグフードだけあげていた生活から手作り食をあげていくという生活の変化に慣れる、という意味。
にんじんやしらす、じゃがいもなどをトッピングすると、これまでのドッグフードのみのときより、食いつきがいい。目つきが違う。そんな姿を見て、何故これまで頑なにドッグフードしかあげていなかったのか、ちょっとだけ後悔している。アレルギーが怖いから、ドッグフード以外はあげられない、と妄信的に信じきっていたのだが、本書や『かんたん犬ごはん』を読んで、(その素材がアレルゲンである場合を除いて)野菜や肉そのものを食べることが問題になるわけがないし、むしろドッグフードのほうが何が入っているのか分からないよな、と今更ながらに思う。
著者の須崎先生も書いているとおり、だからといって、ドッグフードは完全NG、というつもりはないし、今後も手作り食のみではなく、ドッグフードも時々あげていこうとは思っている。が、手作り食をあげていくことで、よりうちの子たちとの距離が近づくような気がしているし、これまでよりも心身ともに健康になるのではと期待している。
昨日のエントリーでも書いたが、手作り食を考え始めたきっかけはアレルゲン検査だった。検査の結果は、かなり落ち込む内容ではあったが、それによって手作り食を考えるようになったという点だけは、良かったと言えると思う。手作り食によって、うちの子の皮膚疾患が改善することを強く願いつつ、家族みんなでがんばっていこうと思う。
最後に、本書と『かんたん犬ごはん』を読んでいて、ドッグフードをあげていると聞くと烈火のごとく怒る(今のかかりつけとは別の)獣医の先生が「人間だって毎日カロリーメイト食べてたら嫌になるし、健康にもよくないでしょ。」というようなことを言っていたのを思い出した。その話を聞いたときは、「そんなこと言ったって、ドッグフードは各メーカーが一生懸命研究した結果、最適な栄養バランスで作られてるんだから問題ない」なんて思ったものだが、今はその先生の言っていた言葉の意味が理解できる。栄養バランス云々ももちろんだんが、犬に対する愛情という面でも納得できる言葉だ。確かに例えば自分の子どもに、カロリーメイトを毎食食べさせたら、どうなってしまうのか、特に精神的にどんな影響が出てしまうのか、考えるとぞっとする。
愛犬を家族として考えている以上、食に対してもっと真剣に考えるべき。本書と『かんたん犬ごはん』は、そんな当たり前のことを気づかせてくれた。感謝しなければ。