Category Archives: Movie

夢の中へ – 『インセプション』

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7月の公開以降、ずっと気になっていた『インセプション』を観てきた。

期待通り、というかそれ以上に面白かった。夢が深く絡んでくる内容の映画なので、ぶっちゃけ訳が分からなくなりそうな場面や展開もあったけど、何とかついていけた(と、思う)。

どの辺りが面白かったか、とか色々と言いたいことはあるのだけど、ネタばれになるのでここでは控える。

ただ、映像がとにかく面白い、というか、すごい。予告編とかを観ていても分かることだけど、本編を観ることでそのすごさがさらに分かる。

個人的には、この映画の終わり方がとても気に入った。ああいう終わり方って本当に映画的でもあるし小説的でもあるし。とにかくああいう終わり方が出来る作品に悪い作品はない、と言い切ってもいいくらい。うん。

それにしても渡辺謙の存在感はすごい。この映画では、ディカプリオと同等かそれ以上の存在感を出している、と個人的には思う。

やっぱりこの二人は天才だ

この動画、何度見ても面白い。


YouTube – 志村&加藤の神コント

姪っ子とその友達とスイカを食べながら、「志村けんのスイカ一気食いは本当に食べているのかどうか」という議論になって、嫁さんと姪っ子の友達は「ほとんど食べずにボロボロ落としてる」派で、僕は「志村をなめんなよ、全部食べてるよ」派。で、意見が真っ二つに分かれたので、じゃあYouTubeで動画を探して見てみよう、ということになって、見ていたら「関連する動画」にこの神コントが表示されて、思わず見てしまって皆で腹抱えて笑った、という何ともアホらしいけど、楽しい金曜日の夜、なのであった。

ちなみに「志村けんのスイカ一気食いは本当に食べているのかどうか」については、以下の動画を参考されたし。


YouTube – 8時だョ!全員集合 〜元祖版!けんちゃんの健康牛乳&加藤ちゃんの健康スイカ〜

やっぱりドリフは最高だ。最高だよ。

誰もが観るべき映画 – 『トイ・ストーリー3』

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先日、トイ・ストーリー3を観てきた。

「さよなら」というキーワードが、まさにキーとなる今作。かなり期待して観たのだけど、期待を全く裏切らない、最高の映画だった。

何を書いても、ネタバレになってしまう気がするので、書けないのだけど、とにもかくにも、この映画は観るべき。いやほんと。

映画や小説、演劇等、そういったエンターテイメント作品については、人それぞれによって捉え方が異なるので、それらをお勧めすることはあっても、「観るべき」や「読むべき」といったようなことは、個人的にはあまり言わないほうなんだけど、「トイ・ストーリー3」に関しては、声を大にして言いたい。この映画は、ほんと観るべき。楽しめて感動するだけじゃなくて、何か得るものもある。そんな映画だ。

ちなみに今回観たのは、3Dで字幕版。ただ、映像ももちろんだけど、ストーリーがとにかく秀逸なので、この作品に関しては、3Dでも2Dでも関係ないような気がする。アバターは3D版じゃないと面白さが半減するかな、と個人的には思っているけども。

なので、もう一回映画館で観るなら、そのときは2Dで観ようかな、と。そして二回目は吹き替え版を観るつもり。どんな映画でも吹き替え版にはあまり興味がないのだけど、トイ・ストーリーは別。吹き替え版も好きなのである。(余談だけど、他に好きな吹き替え版は、スタンド・バイ・ミーとグーニーズ。)

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踊る

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ユナイテッドシネマ豊洲(ららぽーと内)のポイントが貯まっていたので、無料で観てきた。

ここでネタバレするような野暮な真似はしないけど、一言だけ。何というか、盛沢山な映画だった。それがいい意味でか、そうでないか、観る人によって違うだろうとは思うけれども。

それにしても、この夏は気になる映画がたくさんある。そのなかでも、トイストーリー3が特に気になる。今日の映画でも予告編をちらっと観たけど、その予告編を観ただけで、涙腺が緩み始めてしまった。楽しみだ。

原作もドラマ版も、どちらも最高傑作 – 『ルパンの消息』 (原作)

ルパンの消息 (光文社文庫)
ルパンの消息 (光文社文庫)

内容(「BOOK」データベースより)
十五年前、自殺とされた女性教師の墜落死は実は殺人―。警視庁に入った一本のタレ込みで事件が息を吹き返す。当時、期末テスト奪取を計画した高校生三人が校舎内に忍び込んでいた。捜査陣が二つの事件の結び付きを辿っていくと、戦後最大の謎である三億円事件までもが絡んでくるのだった。時効まで二十四時間、事件は解明できるのか。

Amazon.co.jp: ルパンの消息 (光文社文庫): 横山 秀夫: 本

前回の出張時の機内で観た『ルパンの消息』の原作本を先日何げなく立ち寄ったブックオフで買っていたので、今回の出張で持ってきていた。今回からiPadを機内に持ち込むので、iPadのコンテンツを充実させていたのだけど、行きの飛行機でこの『ルパンの消息』原作本を読み始めてしまったら、一気に引き込まれてしまって結局一気読みしてしまい、iPadに入れておいた電子書籍等をほとんど読まなかった。iPadに入れておいた映画(DVD)は1本だけ観たけども。

で、『ルパンの消息』原作本。これまた、最高に面白い。ドラマ版も最高だったけど、原作もすごい。最高。

内容がすごいのに加えて、原作とドラマ版で微妙に、だけど核心部分で異なる内容になっているのだけど、どちらも完璧な構成になっていて、どちらの構成も面白くて唸ってしまう、というのがまたすごい。原作の全体的な流れやその作品からにじみ出ている雰囲気を踏襲しつつ、微妙に内容・構成を変えているというドラマ版が巧みなんだなと思う。

原作とドラマ版、どちらを先に読んでも/観ても楽しめるし、どちらかだけでも十分。それぞれが完璧でシャープで、奥の深いミステリーなので。

いやしかし、本当に素晴らしい作品だ。『ルパンの消息』。まだ読んでいない/観ていない人には、手放しでお勧めできる最高のミステリー作品。もしつまらなかったら、お金を払ってもいいくらい、自信を持ってお勧めできる。うん。

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ルパンの消息 [DVD]
ルパンの消息 [DVD]

『みちしるべ』を聞いて、泣いて、寝る

シリコンバレー滞在12日目。

今日も何かと忙しい一日だった。ディナーに飲んだベルギービールが美味しかったのだけど、何か知らないが今日はいつもより酒がまわるので、もう寝ることにする。

寝る前に、最近我が家でヘビーローテ中の映画『イキガミ 』の主題歌『みちしるべ』がふと聞きたくなったのでYouTubeにあがっている動画を見て、また泣いてしまった。

この動画は、映画『イキガミ 』の主人公の一人「田辺翼」が映画のなかで『みちしるべ』を歌うシーン。僕は映画『イキガミ 』を既に3回ほど観ているが、何度見ても泣ける。たぶん、映画を観ていなくても泣けるくらい、心を揺さぶるシーンだと思う。

イキガミ 』は個人的にかなり泣ける映画。感想等はそのうち書く。

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映画「イキガミ」オフィシャルサイト

イキガミ [DVD]
イキガミ [DVD]

みちしるべ
みちしるべ by PhilHarmoUniQue

イキガミ―魂揺さぶる究極極限ドラマ (1) (ヤングサンデーコミックス)
イキガミ―魂揺さぶる究極極限ドラマ (1) (ヤングサンデーコミックス)

最高峰のミステリー作品 – 『ルパンの消息』 (DVD)

ルパンの消息 [DVD]
ルパンの消息 [DVD]

内容(「Oricon」データベースより)
横山秀夫の幻の処女作を映像化!警視庁にもたらされた1本のタレ込み情報によって、戦後最大の三億円事件と時効目前の女性教師殺害事件が絡み合う群像タイムサスペンス!上川隆也、岡田義徳、佐藤めぐみほか出演。

Amazon.co.jp: ルパンの消息 [DVD]: 水谷俊之, 上川隆也, 佐藤めぐみ, 岡田義徳: DVD

今回のアメリカ出張でサンフランシスコ行きのANA便の中で観たドラマ。

これまで僕が観た、そして読んだことのあるミステリー作品のなかで、文句なく最高傑作。何といっても、出演陣が豪華すぎる。上川隆也、岡田義徳、佐藤めぐみ、遠藤憲一、等々、実力派で個性的な役者さんばかり。それぞれの演技に迫力と奥行きがあって、ほれぼれしてしまう。

その豪華な出演陣が演じるのは、これまた重厚で奥行きのある内容のミステリー。グングン引き込まれて、あっという間に観終わってしまった。ミステリー作品なので、その内容にこの場で触れるような野暮な真似はしないけど、とにかくこの作品は必見。ミステリー好きでもそうでなくても、出演陣に興味があってもなくても、絶対に引き込まれることを約束できる。

観終わった後に、「いいもの観たなー」と心から思える映画やドラマに、どれだけ出会えるだろうか。僕にとってこの作品は、心から「いいものを観た」と言える作品だ。

いやほんと、いい作品を観た。

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横山秀夫の原作小説も読んでみよう。

ルパンの消息 (カッパノベルス)
ルパンの消息 (カッパノベルス)

ルパンの消息 (光文社文庫)
ルパンの消息 (光文社文庫)

味のある映画 – 『阿修羅のごとく』

GW中に観たDVDの感想その3。(若干ネタばれあり)

阿修羅のごとく

阿修羅のごとく [DVD]

昭和54年の冬、久しぶりに集まった竹沢家の4姉妹(大竹しのぶ、黒木瞳、深津絵里、深田恭子)は、70歳を迎える父(仲代達矢)に愛人と子どもがいることを知らされ、それを機にそれぞれが抱える人生の悩みに直面していく……。

Amazon.co.jp: 阿修羅のごとく [DVD]: 森田芳光, 大竹しのぶ, 黒木瞳, 深津絵里, 深田恭子, 小林薫, 中村獅童, RIKIYA, 向田邦子, 筒井ともみ: DVD

面白かった。

個人的には、深津絵里さんの演技にぐっときた。それに、八千草薫さんと仲代達矢さんの存在感がすごすぎる。

4姉妹とその両親、それぞれが結構重い状況の中にいるのに、作品全体から醸し出される雰囲気というのは、どちらかというと爽やかなものを感じた。思っていたほど、女の「阿修羅」が描かれていたようには感じなかったけれど、とても味のある映画だった。

ところで『阿修羅のごとく』は元々NHKで放映されていたTVドラマらしく、僕が観た映画版では母親役を演じていた八千草薫さんが、オリジナルのTVドラマでは次女を演じていたらしい。以下、Amazonの作品紹介文の続き。

かつてNHKで放映された向田邦子・脚本の名作ドラマを、『失楽園』『模倣犯』などの才人・森田芳光監督が映画化。昭和後期の女性たちの生きざまが、現代にも巧みに訴えかける普遍性を伴いながら、観る者に心地よい感動を与える秀作である。姉妹それぞれのキャラクター分けも非常にうまくいっており、また森田演出ならではの温かみあるユーモアセンスも好調。またTV版で次女を演じた八千草薫がここでは姉妹の母に扮し、まるで作品全体を包み込むような圧倒的存在感を示している。フレンチ・ジャズ『ラジオのように』を日本家屋の風景にかぶせた大島ミチルの音楽も快調。(的田也寸志)

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こうなってくると、オリジナルのTVドラマ版も観たくなってしまう。既に絶版になっているようだけど、レンタル屋さんにあるはず。探して観てみよう。

阿修羅のごとく-全集- [DVD]
阿修羅のごとく-全集- [DVD]

阿修羅のごとく パートII-全集- [DVD]
阿修羅のごとく パートII-全集- [DVD]

それと、向田邦子さんの原作本も気になる。

阿修羅のごとく (文春文庫)
阿修羅のごとく (文春文庫)

「かもめ食堂」「めがね」のことは忘れて観たほうがいいかも – 『プール』

GW中に観たDVDの感想その2。(若干ネタバレあり)

プール

プール [DVD]

内容紹介
理由なんて、愛ひとつで十分だ。
タイのチェンマイ。
小さなプールのまわりに集まる5人の6日間の物語。

Amazon.co.jp: プール [DVD]: 大森美香, 小林聡美, 加瀬亮, 伽奈, もたいまさこ, シッティチャイ・コンピラ: DVD

かもめ食堂 』と『めがね』のメインキャストとその二作品のスタッフによる本作。何故かは知らないけど、一番肝心な監督が『かもめ食堂』 と『めがね』とは違う。それでも『かもめ食堂』と『めがね』両方のDVDを持っているほど、このスタッフ・キャストによる映画が好きな僕と嫁さんは、すごい期待を込めて、本作『プール』を観た。

正直、期待はずれだった。期待しすぎたのかもしれない。それと監督が違うということを知らずに観てしまったので、観た後の期待はずれ感に「監督が違うから」という言い訳というか理由がついたので、何とか納得することができた。

何が期待はずれだったかというと、全部、って言うしかないかなあ。音楽も映像も何となく「わざとらしさ」感のようなものを感じて染み込んでこなかったし、登場人物にもグッとこなかった。特に、『かもめ食堂 』と『めがね』のもたいまさこさんの、その存在感・空気感・佇まいが大好きなんだけど、本作では「?」だった。小林聡美さんや加瀬亮さん演じるキャラも何だか微妙だし。

同じようなキャスト、スタッフ、映像、音楽でも、監督が違うとここまで変わるもんなんだな、ということがよく分かった。もちろん『かもめ食堂 』『めがね』と設定もストーリーも異なるので、映画そのものが変わるのは当たり前なのだけど、『かもめ食堂 』と『めがね』も設定・ストーリーともに全く異なるのに、どちらも同じように面白かったし、DVDを買って何度も見ているし、これからも何度も観る映画なんだけど、この『プール』はもう観ることないかな、というくらい、期待はずれだった。

もしも、『かもめ食堂 』と『めがね』を觀ずに『プール』を観たら、また違った感想になったかもしれない。「『かもめ食堂 』と『めがね』のキャスト・スタッフによる」っていう宣伝文句が、どこまで効果があるのか、ちょっと疑問だ。というか、監督が違う時点で、その宣伝文句はだいぶ的外れだと思うのだけど。

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かもめ食堂 [DVD]
かもめ食堂

めがね(3枚組) [DVD]
めがね

「ネットって怖いもの」を啓発する映画 – 『誰も守ってくれない』

GW中に観たDVDの感想その1。(若干ネタばれあり)

誰も守ってくれない

誰も守ってくれない プレミアム・エディション<初回生産限定> [DVD]

内容(「Oricon」データベースより)
モントリオール世界映画祭最優秀脚本賞受賞作!心に傷を抱えた刑事と殺人犯の妹となった少女を通して描く社会派ヒューマン・サスペンス。ごく平凡な四人家族の船村家。ある日突然、その一家の未成年の長男が、小学生姉妹殺人事件の容疑者として逮捕される。刑事・勝浦と三島は、その容疑者家族の保護を命じられる。15才の娘の沙織の保護は、彼女と同い年の娘を持つ勝浦が担当することになる…。

Amazon.co.jp: 誰も守ってくれない プレミアム・エディション<初回生産限定> [DVD]: 君塚良一, 佐藤浩市, 志田未来, 松田龍平, 石田ゆり子, 佐々木蔵之介, 佐野史郎, 津田寛治: DVD

結構期待して観たのだけど、個人的には正直期待はずれだった。

「殺人犯の妹」と「心に傷を抱えた刑事」の心の交流みたいなものが描かれてはいるのだけど、どうにもぱっとしない。迫害される「殺人犯の妹」の状況や心情、そしてその少女をどのように守るのか、というのがこの作品の肝だと思っていたのだけど、それがメインで描かれているわけではなく、保護する刑事も心に傷を抱えていて、その傷と向き合う刑事の状況や心情も同様に描かれていて、その結果、何だかぼやけた印象の作品となってしまったのでは、と感じた。

内容に対する感想は人それぞれなので、僕の感想などまあ聞き流してくれて構わないのだけど、内容に関する感想以外にも言いたいことが。どっちかというと、これが特に言いたいことなのだけど、この作品のなかで描かれているネットの世界がダークすぎる。未成年である殺人犯やその妹の名前、さらには妹と刑事がどこに隠れているか、というような内容がネット上の掲示板で暴露されている、というシーンが何度か出てくるのだけど、この描き方があまりに「怖く」描かれていると思う。

この作品で描かれているインターネットとは、

『インターネット上ではどんな情報もあっという間に晒されてしまって、ひとつの掲示板が潰されてもまた新しいのが出てきて逃げ場が無い。さらにそれは一過性のもので、新しい「ネタ」があると、前のネタはすぐに忘れられてインターネット上の興味は新しい方に流れて行く』

といったものになっている。

何のために、インターネットをここまで怖く残酷なものとして描く必要があったのかよく分からないが、作品のテーマとして「加害者の家族に対する迫害と、それからいかに守るのか」というのがあったはずで、そのテーマを伝えるのに、ここまでインターネットを「悪」として描く必要はなかったのでは、と思う。

そういう怖さが際立ち、それに加えて上記で少し触れた「ぼやけた印象」を持たせるような人物設定となっているので、結局何が言いたい映画だったのか、分からなかった。結構期待していた作品だっただけに、残念だった。

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この映画が放映される少し前に映画との連動企画としてTVで『誰も守れない』というドラマをやっていたらしい。

このドラマの放送日と同じ日に公開された映画『誰も守ってくれない』と連動した企画になっており、内容は映画版の4ヶ月前に起こった事件を描いたものになっている。
映画の『誰も守ってくれない』は、「加害者の保護」の視点・観点で描かれているのに対して、このドラマでは、「被害者の保護」という映画と逆の視点・観点から描かれた。
最後には、「誰も守れない そして 誰も守ってくれない」というテロップが表示され、『誰も守ってくれない』の宣伝も流された。

誰も守れない – Wikipedia

この内容からすると、このTVドラマを事前に観ていたところで、映画本編に対する感想は変わっていないだろうなと思う。それに映画本編を観たあとでは、このドラマを特に観たいとは思わない。