Monthly Archives: May 2010

もしSkypeがなかったら・・・

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シリコンバレー滞在3日目。

毎回の海外出張中に思うことだけど、もしSkypeがなかったら海外出張はもっと過酷なものになっていたと思う、という話など。

今さら説明する必要もないくらい使われているSkype。無料でしかもかなりの品質を持った音声通話、ビデオ通話で、海外出張中の必須アイテムのひとつとなっている。Skypeのおかげで出張中に電話代を気にすることなく家族と連絡を取ることができて、それによって海外出張中のストレスがかなり軽減されている。

最近はSkypeから通常の固定電話・携帯電話にも電話をかけるサービスもよく使っている。これは有料だけど、通話料金がびっくりするくらい安い。携帯から嫁さんに連絡することもあるけど、やっぱり海外から日本の携帯を使ってかけるときの電話代はものすごく高いので、何となく気楽に話せない。それに海外にいるときに日本から持ってきている携帯に電話がかかってくると、受信する場合も電話代がかかるので、何だかとても損した気分になる。

そんなわけで、Skypeの恩恵を思いっきり受けている僕としてはSkypeが世に出てきたことに畏敬の念を感じざるを得ない。それにSkypeはかなり使われていて、IT関係の仕事をしている人はほぼ間違いなくSkypeアカウントを持っているので、過去と現在、そしてこれから出会うであろう人達とのネットワークがつながり続けるのもまた嬉しい。時々、ふと以前いた会社の人から「最近どう?」といった内容のチャットが入ってそれがきっかけで飲みに行ったり、といったことも時々あったりもする。これがまたいい。

と、Skypeについて書いていたら、ずいぶん前にSkypeの技術的な部分について書いたことを思い出して、探してみたら約5年前に書いた記事だった。

この記事の一番最後に公衆回線と通話できるサービスの音声品質はあまり良くない、なんてことを書いているけど、5年経った今、その質は格段に良くなっている、どころか全く問題なく使えている。これはこの5年間の間にインターネット接続速度も上がってきている、ということも影響しているとは思うけど、それ以外にSkypeシステム自体の技術革新(音声圧縮とか)もあったはずで、改めてそのすごさに感動するのであった。

シリコンバレー滞在2日目の雑記など

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シリコンバレー滞在2日目。

この時期にちょっと冷え込んで雨も降る、なんてことは「Very unusual!」ってこっちの人は言っているけど、いやほんとに予想していたよりも寒い。今日も雨が降った。

出発前にこっちの天気予報を調べたときは最高気温が15~20度となっていたけど、からっとした天気で過ごしやすいだろうな、と期待して、若干薄着で来てしまったので、結構寒くて参った。明後日水曜日あたりから晴れるってみんな言っているけど、本当にそうなるといい。東京はどちらかというともうジメジメ感ただよう暑さが近づいてきているので、そのギャップで若干だけど体力を奪われている。まあ、体力が落ちていると感じるのは、時差ぼけが大きな原因のひとつでもあるのだけど。

それにしても、今回もやっぱり時差ぼけがひどいなあ。20代の頃は時差ぼけとはほとんど無縁だったんだけど、30歳を超えてからアメリカやヨーロッパの国への出張時は、時差ぼけが解消されるのに最低でも2,3日はかかって、ひどいときは1週間くらい続くときもある。頭が重くて、変な時間に眠くなって、っていう、あの感じ。こんなところでも、着実に年を重ねていってるってことを感じる。まあ、だからと言って「歳取ったなあ。。。」なんてしみじみ思うこともないのだけど。ま、歳を取るのは当たり前のことなのでね。

あ、歳を取る云々なんて書いていて思い出したのだけど、今日こっちのスーパーでビールを買ったらレジの女の子に「ID見せて」って言われた。たまたまパスポートも何も持っていなかったので、「え、持ってないよ。34歳だよ、俺。必要ないでしょ、ID。」って言ったら、隣にいた女の子に「どう思う?」って聞いていて、聞かれた女の子があっさり「OKでしょ」って言って、やっとビールを買うことができた。つまりこれは僕が20歳くらいに見えたってことで、アメリカの人はアジア人を若く見る傾向があるけど、いくらなんでも34歳の僕をつかまえて、それはないだろう、と思った次第である。

今日から2週間アメリカ出張

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5/9(日) 17:10成田発のANA便に乗り、約9時間のフライトでサンフランシスコ国際空港に着いたのが、現地時間の同5/9(日)10:00過ぎ。機内では映画を2本観て、読書して、とそれなりに充実した時間を過ごしたのだけど、あまり寝ることができず。

ホテル到着後、ランチにハンバーガーを買ってきて部屋で食べたあと、このエントリーを書いているのだが、無性に眠い。もう今にも眠りに落ちてしまいそうだけど、今は13時半で今寝てしまうと夜眠れなくなり、時差ぼけがひどくなってしまうので、何とか起きていなければならない。

さて、そんなこんなで、今日から2週間のアメリカ出張。滞在場所はサンタクララ。サンフランシスコ、サンノゼが近い。昨年7月に転職した会社では、今回が5回目の海外出張。7月にアメリカ、9月と12月にインド(バンガロール)、1月にアメリカ、そして今回。と当初思っていたよりも海外出張が多めだけど、まあ、仕方ない。期間はインドが1週間、アメリカは1回目が3週間、前回が1週間、そして今回が2週間。

個人的には、海外出張の期間が2週間以上だと1週間のそれよりひどく長く感じる。それはきっと間に週末を挟むからだと思っている。1週間がんばっても週末明けまだ出張中ってのが結構きつい。留守番してくれている嫁さんも同様に2週間はひどく長く感じるみたいだ。

いや、それにしても眠い。時差ぼけがひどくなるのも嫌だけど、この眠気と戦ってるのもきつくなってきた。んん。まずは珈琲を飲んでみようそうしよう。

出張前に口内炎が出来る傾向がある

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タイトルでほぼ言い切っちゃってるけど、海外出張前に口内炎が出来てしまうってことがよくある。

そして、乾燥した機内、長時間の移動による疲れ、不規則な睡眠、等々、飛行機での長時間移動は口内炎を悪化させる要素が満載なので、出張前に出来てしまった口内炎っていうのは治りが遅い。

また、海外出張に行くと、当然英語を使うことが多くなるのだけど、英語を話すときは日本語よりも舌を多く動かすので、またこれがきついのである。

明日から二週間、サンフランシスコに出張なのだが、今回もまんまと大きめの口内炎が二つ出来てしまった。写真のトラフル錠を飲んではいるけど、ここまで大きく深くなってしまった口内炎は、体調によっては一週間くらい痛いときがあるので、今回もそのぐらいの覚悟はしておく必要ありそうだ。口内炎が出来る位置によっては、塗り薬や貼り薬を使いやすい場合もあるのだけど、今回の二つはどちらも薬を塗りづらく、塗ったとしてもすぐに落ちてしまう場所なので、もうこれはビタミン取って、トラフル錠飲んで、イソジンうがいを一日に何回もして、たっぷり寝て、治していくしかない。しかし海外への移動中はたっぷり寝る、というのがなかなか難しいので、これはもう本当に覚悟しておくしかない。

それにしても、口内炎は僕にとっての天敵だなあ。まあ、小学生の頃から口内炎が出来やすい体質(しかもでかいのが複数同時に出来やすい体質)なので、うまく付き合っていくしかないのだけど。このブログでも定期的に口内炎ネタがでてきていて、読み返してみると、何だか同じようなことを言っていて、なんだかんだでうまく付き合っていけてるのかな、と思ったり思わなかったり。

味のある映画 – 『阿修羅のごとく』

GW中に観たDVDの感想その3。(若干ネタばれあり)

阿修羅のごとく

阿修羅のごとく [DVD]

昭和54年の冬、久しぶりに集まった竹沢家の4姉妹(大竹しのぶ、黒木瞳、深津絵里、深田恭子)は、70歳を迎える父(仲代達矢)に愛人と子どもがいることを知らされ、それを機にそれぞれが抱える人生の悩みに直面していく……。

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面白かった。

個人的には、深津絵里さんの演技にぐっときた。それに、八千草薫さんと仲代達矢さんの存在感がすごすぎる。

4姉妹とその両親、それぞれが結構重い状況の中にいるのに、作品全体から醸し出される雰囲気というのは、どちらかというと爽やかなものを感じた。思っていたほど、女の「阿修羅」が描かれていたようには感じなかったけれど、とても味のある映画だった。

ところで『阿修羅のごとく』は元々NHKで放映されていたTVドラマらしく、僕が観た映画版では母親役を演じていた八千草薫さんが、オリジナルのTVドラマでは次女を演じていたらしい。以下、Amazonの作品紹介文の続き。

かつてNHKで放映された向田邦子・脚本の名作ドラマを、『失楽園』『模倣犯』などの才人・森田芳光監督が映画化。昭和後期の女性たちの生きざまが、現代にも巧みに訴えかける普遍性を伴いながら、観る者に心地よい感動を与える秀作である。姉妹それぞれのキャラクター分けも非常にうまくいっており、また森田演出ならではの温かみあるユーモアセンスも好調。またTV版で次女を演じた八千草薫がここでは姉妹の母に扮し、まるで作品全体を包み込むような圧倒的存在感を示している。フレンチ・ジャズ『ラジオのように』を日本家屋の風景にかぶせた大島ミチルの音楽も快調。(的田也寸志)

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こうなってくると、オリジナルのTVドラマ版も観たくなってしまう。既に絶版になっているようだけど、レンタル屋さんにあるはず。探して観てみよう。

阿修羅のごとく-全集- [DVD]
阿修羅のごとく-全集- [DVD]

阿修羅のごとく パートII-全集- [DVD]
阿修羅のごとく パートII-全集- [DVD]

それと、向田邦子さんの原作本も気になる。

阿修羅のごとく (文春文庫)
阿修羅のごとく (文春文庫)

「かもめ食堂」「めがね」のことは忘れて観たほうがいいかも – 『プール』

GW中に観たDVDの感想その2。(若干ネタバレあり)

プール

プール [DVD]

内容紹介
理由なんて、愛ひとつで十分だ。
タイのチェンマイ。
小さなプールのまわりに集まる5人の6日間の物語。

Amazon.co.jp: プール [DVD]: 大森美香, 小林聡美, 加瀬亮, 伽奈, もたいまさこ, シッティチャイ・コンピラ: DVD

かもめ食堂 』と『めがね』のメインキャストとその二作品のスタッフによる本作。何故かは知らないけど、一番肝心な監督が『かもめ食堂』 と『めがね』とは違う。それでも『かもめ食堂』と『めがね』両方のDVDを持っているほど、このスタッフ・キャストによる映画が好きな僕と嫁さんは、すごい期待を込めて、本作『プール』を観た。

正直、期待はずれだった。期待しすぎたのかもしれない。それと監督が違うということを知らずに観てしまったので、観た後の期待はずれ感に「監督が違うから」という言い訳というか理由がついたので、何とか納得することができた。

何が期待はずれだったかというと、全部、って言うしかないかなあ。音楽も映像も何となく「わざとらしさ」感のようなものを感じて染み込んでこなかったし、登場人物にもグッとこなかった。特に、『かもめ食堂 』と『めがね』のもたいまさこさんの、その存在感・空気感・佇まいが大好きなんだけど、本作では「?」だった。小林聡美さんや加瀬亮さん演じるキャラも何だか微妙だし。

同じようなキャスト、スタッフ、映像、音楽でも、監督が違うとここまで変わるもんなんだな、ということがよく分かった。もちろん『かもめ食堂 』『めがね』と設定もストーリーも異なるので、映画そのものが変わるのは当たり前なのだけど、『かもめ食堂 』と『めがね』も設定・ストーリーともに全く異なるのに、どちらも同じように面白かったし、DVDを買って何度も見ているし、これからも何度も観る映画なんだけど、この『プール』はもう観ることないかな、というくらい、期待はずれだった。

もしも、『かもめ食堂 』と『めがね』を觀ずに『プール』を観たら、また違った感想になったかもしれない。「『かもめ食堂 』と『めがね』のキャスト・スタッフによる」っていう宣伝文句が、どこまで効果があるのか、ちょっと疑問だ。というか、監督が違う時点で、その宣伝文句はだいぶ的外れだと思うのだけど。

See also

かもめ食堂 [DVD]
かもめ食堂

めがね(3枚組) [DVD]
めがね

「ネットって怖いもの」を啓発する映画 – 『誰も守ってくれない』

GW中に観たDVDの感想その1。(若干ネタばれあり)

誰も守ってくれない

誰も守ってくれない プレミアム・エディション<初回生産限定> [DVD]

内容(「Oricon」データベースより)
モントリオール世界映画祭最優秀脚本賞受賞作!心に傷を抱えた刑事と殺人犯の妹となった少女を通して描く社会派ヒューマン・サスペンス。ごく平凡な四人家族の船村家。ある日突然、その一家の未成年の長男が、小学生姉妹殺人事件の容疑者として逮捕される。刑事・勝浦と三島は、その容疑者家族の保護を命じられる。15才の娘の沙織の保護は、彼女と同い年の娘を持つ勝浦が担当することになる…。

Amazon.co.jp: 誰も守ってくれない プレミアム・エディション<初回生産限定> [DVD]: 君塚良一, 佐藤浩市, 志田未来, 松田龍平, 石田ゆり子, 佐々木蔵之介, 佐野史郎, 津田寛治: DVD

結構期待して観たのだけど、個人的には正直期待はずれだった。

「殺人犯の妹」と「心に傷を抱えた刑事」の心の交流みたいなものが描かれてはいるのだけど、どうにもぱっとしない。迫害される「殺人犯の妹」の状況や心情、そしてその少女をどのように守るのか、というのがこの作品の肝だと思っていたのだけど、それがメインで描かれているわけではなく、保護する刑事も心に傷を抱えていて、その傷と向き合う刑事の状況や心情も同様に描かれていて、その結果、何だかぼやけた印象の作品となってしまったのでは、と感じた。

内容に対する感想は人それぞれなので、僕の感想などまあ聞き流してくれて構わないのだけど、内容に関する感想以外にも言いたいことが。どっちかというと、これが特に言いたいことなのだけど、この作品のなかで描かれているネットの世界がダークすぎる。未成年である殺人犯やその妹の名前、さらには妹と刑事がどこに隠れているか、というような内容がネット上の掲示板で暴露されている、というシーンが何度か出てくるのだけど、この描き方があまりに「怖く」描かれていると思う。

この作品で描かれているインターネットとは、

『インターネット上ではどんな情報もあっという間に晒されてしまって、ひとつの掲示板が潰されてもまた新しいのが出てきて逃げ場が無い。さらにそれは一過性のもので、新しい「ネタ」があると、前のネタはすぐに忘れられてインターネット上の興味は新しい方に流れて行く』

といったものになっている。

何のために、インターネットをここまで怖く残酷なものとして描く必要があったのかよく分からないが、作品のテーマとして「加害者の家族に対する迫害と、それからいかに守るのか」というのがあったはずで、そのテーマを伝えるのに、ここまでインターネットを「悪」として描く必要はなかったのでは、と思う。

そういう怖さが際立ち、それに加えて上記で少し触れた「ぼやけた印象」を持たせるような人物設定となっているので、結局何が言いたい映画だったのか、分からなかった。結構期待していた作品だっただけに、残念だった。

See also

この映画が放映される少し前に映画との連動企画としてTVで『誰も守れない』というドラマをやっていたらしい。

このドラマの放送日と同じ日に公開された映画『誰も守ってくれない』と連動した企画になっており、内容は映画版の4ヶ月前に起こった事件を描いたものになっている。
映画の『誰も守ってくれない』は、「加害者の保護」の視点・観点で描かれているのに対して、このドラマでは、「被害者の保護」という映画と逆の視点・観点から描かれた。
最後には、「誰も守れない そして 誰も守ってくれない」というテロップが表示され、『誰も守ってくれない』の宣伝も流された。

誰も守れない – Wikipedia

この内容からすると、このTVドラマを事前に観ていたところで、映画本編に対する感想は変わっていないだろうなと思う。それに映画本編を観たあとでは、このドラマを特に観たいとは思わない。

不味いパフェを食べた

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パフェってのは、おいしいお菓子の素材を色々と組み合わせて積み重なて作っているもので、基本的にはおいしいもの、だと思っていた。

そしてその基本的においしいものであるパフェに、そのお店の色々な創意工夫が乗ることで、「おいしいパフェ」「普通のパフェ」っていうのが存在するもの、だと思っていた。

そんな僕の思い込みを蹴散らすパフェを、先日食べた。それがこの写真のパフェで、何がすごいて、このパフェ、不味いのである。いやほんとに。それぞれの素材があまり美味しくない、というのもあるのだけど、それよりもそれらの組み合わせにセンスがないというか何というか、とにかく何とも言えず、不味かったのである。

そして、このパフェ、見た目もやばい。この写真だけ見ると普通かもしれないけど、店の店頭に置いてあるサンプルやメニューに載っている写真と、あまりに違う。もちろん悪い意味で。サンプルやメニューの写真では、ソフトクリームがたっぷりのっていたんだけど、なぜか出されてきたのは、バニラアイス。そしてその上に、申し訳程度に生クリームが乗せてある。そして、アイスに刺さっているいちごも何等分したか分からないくらい、うすーく切られている。サンプルやメニューの写真のいちごも丸々一個ではなかったけど、せめて4等分くらいにはされていた。しかし実際に出てきたいちごは、びっくりするくいらい薄かった。

このお店、パフェだけではなく、一緒に僕がオーダーしたコーヒーも不味いし、嫁さんがオーダーした紅茶も不味い。コーヒーも紅茶も、こんなに不味く作ること自体が難しいと思うのだけど。

飲食店に入って、こんなにがっかりすることも滅多にないよなあ、なんてことを嫁さんと二人で言いながら、完食せずにその店を後にした。外食したあとに、「金返せ」と言いたくなるくらい、不味い店というのも初めてかもしれない。

石川遼選手が神がかった日

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石川遼選手、凄すぎる。

試合時間は出かけていたので、TwitterのTLから石川遼選手が大変なことを起こしていることを知り、そして結果も分かっていたのだけど、帰宅後にTV中継を見て鳥肌が立った。

僕は昨年秋にゴルフを始めたばかりで、コースでも数回しかプレーしていない。が、ゴルフの難しさ、奥深さ、そして面白さが少しずつ分かってきているところなので、今日の石川遼選手のプレーには心底感動した。12バーディーとか、ノーボギーとか、今日の最終日のスコアが58だったとか、そういう記録ももちろんすごいけど、それを自然に、そして楽しみながらやってのけているように見えてしまうのが、さらにすごいと感じた。きっと現地では「すごい事が起きている」という異様な雰囲気だったと思うのだけど、そんな中でそれを起こしている本人は、爽やかささえ醸し出しながら、プレーしていたのでは。

それにしても本当にすごいスポーツ選手だなあ、石川遼選手は。いくら18歳だとはいえ「遼くん」なんて呼ぶことは出来ない。今日の石川遼選手からは、TV画面越しからでも、超越したスポーツ選手として、あのイチロー選手と同じようなオーラを感じてしまうのは、僕だけだろうか。

「eBook」が「Book」になる – 『電子書籍の衝撃』

電子書籍の衝撃 (ディスカヴァー携書)
電子書籍の衝撃 (ディスカヴァー携書)

電子書籍についての本なので、電子書籍版を購入してiPod touch上で読んだ。

最近は以前ほど本を読まなくなったけど、それなりの数の本をこれまでに読んできて、これからもそれなりの数の本を読んでいく、というそれなりに読書好きな自分としては、やはり電子書籍への世の中の流れ、というのは気になっている。本著を読むと、電子書籍がこれからどのように世の中に関わっていくか、ということが結構ドラマティックに書かれている。AppleのiPodとiTuensの登場によって音楽業界がどのように変わっていったか、出版業界の過去とこれから進んでいくであろう道筋など、かなり興味深い内容。

ただ、その本文よりも、個人的には「はじめに」に書かれている以下の文が、核心をついている気がしている。

あるアメリカ人ブロガーはこう書いていました。

「昔はインターネットのメールのことを『email』と呼んでたけど、気がつけば『e』がとれて単なる『mail』になった。だから『ebook』も『book』と呼ばれるようになるんじゃないかな」

「Book」が今の「eBook」のことのみを意味するようになるかどうかは微妙な気もするけど、少なくとも、数年後には電子書籍(eBook)が一般的になっていくことは間違いないことだと思うし、「Book」と言ったら電子書籍(eBook)のこと「も」意味するようにはなっているだろうと思う。そしてその「変化の始まり」は既に始まっていて、僕が本著をiTunes StoteのAppとして購入した時の意識も「iTunes Storeで本を買う」というもので、あえて「電子書籍を買う」という意識を持ってはいなかったように思う。そういう変化を感じながら読むためにも、本著は電子書籍版で読むことを強くお勧めする。

それと、本著を読んでいて度々思ったのが、電子書籍が一般化した未来では図書館はどういう形態になるのだろうか、ということ。現在の図書館のように書籍を扱う図書館も残っているとは思うのだけど、それとは別に電子書籍版図書館というのもありえるのだろうか。ありえるとして、どういう仕組みになるのだろうか。

例えば、電子書籍版図書館専用のeBookリーダーが出来て、それを購入するとインターネットで電子書籍版図書館のみにアクセスできるようになっていて(もちろん無線で)、「本」を借りてから2週間でeBookリーダーから自動的に削除される、とか。ただ、削除されてもまたすぐに借りればいいや、ってなことになると、本を買う意味がなくなってしまうので、1度借りた本をもう一度借りれるのは数週間後、とか、何かそういう結構無理やりなルールを設ける必要もあるな・・・。通常の図書館だと、所蔵している本の在庫数に限りがあるので売れている本を借りるのに数ヶ月待ち、なんてこともあって、そんなに待てないからやっぱり買おう、ということになるだろうとは思うけど、電子書籍の場合「在庫」という概念自体がないので、電子書籍版図書館をやるとしたら色々と考えるべきことがありそうだ。と、そんなことを考えてしまう。これがまたちょっと楽しい思考遊びなんだな。

いずれにしても、そして遅かれ早かれ電子書籍は一般化する。これはある意味で歴史的な転換点だと思うので、その転換点の始まりに、本著を読んで参加した気になったのであった。