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『風を継ぐ者』 by キャラメルボックス

基本的に幕末物、特に坂本竜馬と新撰組に関する話は、その形態に関わらず、鑑賞するのが好きだ。

昨日観てきた演劇集団キャラメルボックスの『風を継ぐ者』も幕末を舞台とした新撰組の物語。いつものテンション高いキャラメルボックスらしい舞台で、場面によってはそのテンションについていけない部分もあったが、全体通して楽しめた。泣ける、というほどではなかったけれど、沖田総司の存在が醸し出す何とも言えない切なさのようなものが、すっと心に残っている。

それにしても、沖田総司、そして土方歳三というのは、誰が演じてもある意味同じような雰囲気というか存在感というか、そういうものを醸し出す何かがあるんだなとつくづく感じた。(うまく説明できてないな・・・。)

ただ、この『風を継ぐ者』の主役は、沖田でも土方でもなく、立川迅助という新撰組の伝令役として入隊した男(多分実在してはいないと思うけど)。個人的にはどうもこの立川迅助に感情移入することができなくて、そこが何となく消化不良というか。どんな場面でも走り続け、妹思いである立川迅助の純粋さや正直さを表現しようとしているのは分かっていたつもりなんだけど、何故か感情移入できず、何というか、一歩引いて観てしまっていた。

それでも、今回の『風を継ぐ者』は前回観たキャラメルボックスの舞台『容疑者Xの献身』より面白かった。前回の『容疑者Xの献身』を観て、かなりがっかりして、もうキャラメルボックスの舞台はいいかな、なんて思ったりもしていたので、今回の舞台を楽しめたのは良かったなと思う。

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『容疑者Xの献身』舞台版 by キャラメルボックス

先週の木曜日(5/21)に、キャラメルボックスの『容疑者Xの献身』を観てきた。

場所は、池袋のサンシャイン劇場。来月の結婚式に向けて、銀座のブライダルエステ『ワヤンサラ』に通っているうちの母ちゃん(嫁)と有楽町で待ち合わせて、有楽町線東池袋駅で降りる。『ワヤンサラ』、かなりいい感じみたいだ。

さて、『容疑者Xの献身』のキャラメルボックスによる舞台版。

東野圭吾の原作、堤真一さんが数学学者石神を演じる映画版、両方とも、僕も母ちゃんも好きな作品なので、二人とも本当に楽しみにしていたのだけど、正直、がっかりだった。

原作に忠実といいつつ、キャラメルボックスらしさ(主に笑い)を所々散りばめていて、確かに原作に忠実な展開になってはいるのだけど、物語の核となるセリフをギャグにして笑いを取ろうとしていたりして、首をかしげる部分がかなりあった。そういった「キャラメルボックスらしさ(主に笑い)」を散りばめすぎたせいで、原作のもつ雰囲気・佇まいというのが損なわれてしまったように個人的には感じた。実際、原作や映画で感じた、あの切ない感動は伝わってこなかった。

舞台版を観てから3日経つ今日になっても、二人で「ああだこうだ」と感想を言い合っている。その感想を今まとめていて、キャラメルボックスに送ろうと思っている。かなり長文になってしまいそうだけど、原作のファン、キャラメルボックスのファンの意見として、ちゃんと読んでもらえると嬉しい。

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