Pentax K-3 + DA18-135mm F3.5-5.6 WR, F18, 1/200s, ISO:200
前回(参照)の続き。
» 『PENTAX K-3』タッチ&トライ ブロガーミーティングに参加してきた (1) – 機能、こだわり | hey hey heydays*
» 『PENTAX K-3』タッチ&トライ ブロガーミーティングに参加してきた (2) – K-3のデザイン (1/2) | hey hey heydays*
※モニターとして『PENTAX K-3』をしばらくお借りしていますので、『PENTAX K-3』関連エントリーに使用している写真は、すべて『PENTAX K-3』で撮影したもの(JPEG撮って出し)となります。※本エントリー内のスライドを撮影した写真は除く
PENTAXブランドのこだわりとして、中身は進化しても外観デザインは踏襲していく、という開発コンセプトのなか、「変わらないように見せるために」苦労している部分もある、という部分について、いくつかの例が紹介された。
Pentax K-3 + DA18-135mm F3.5-5.6 WR, F5.6, 1/500s, ISO:100
デザインが解決すべき課題
性能向上のため内部機構が新しくなった分、
デザインが解決すべき課題も数多く発生。
その課題すべき問題とは…。
※以下、スライドの順番を並べ替えて書いています。
(1)スーパーインポーズのユニットが大型化
「ペンタ部を前に出っ張らせるしかない」。この課題に対するデザイン的な解決策がこちら。
これにより、見た目もシャープに、かつサイズアップも抑える。
マグネシウムではシャープな形を出すのは難しい(金型が劣化していく)ということで、前モデルのK-7では妥協したが、「今回は2回目なので、よりシャープな形状にチャレンジ」したとのこと。
Pentax K-3 + DA18-135mm F3.5-5.6 WR, F4, 1/60s, ISO:100
(2)カードスロットが2つになった
「高さ方向は大きくできないので、重ねるしかない」 → 「厚みが増える方向」、という課題に対するデザイン的な解決策がこちら。
グリップの調整
以下のスライドで紹介されているように、「三次元加工機」でグリップ部分だけを削りだして、そこにインダストリアルクレイ(粘度)を盛って、実際に手に取りながら操作部の位置を決めて微調整していく、というプロセスを実施している、とのこと。
実際に↑の粘土を会場にお持ちいただいていたので、直接触ってみることもできた(写真取り忘れた…)。こういう普段は知りえないようなデザインプロセスを聞いたり、サンプル型を直接触ってみたりできる、というのは改めて、本当に貴重な経験だな、と。
グリップ位置の微調整については、数十人のモニターの意見が反映されていて、それによって手が大きめの人でも持ちやすいグリップになっている、とのこと。確かにK-3のグリップは持っていてとてもしっくりきて持ちやすい。
Pentax K-3 + DA18-135mm F3.5-5.6 WR, F5.6, 1/250s, ISO:200
(3)AF測距点の移動をもっと自由に行いたい
この課題の解決として、「ボタン配置を全部見直し」している。
さらに、斜め方向の移動も可能になるようなデザインとなっている。これはAF測距点が増えたという機能向上に対してのデザイン的な解決策のひとつ。
Pentax K-3 + DA18-135mm F3.5-5.6 WR, F13, 1/125s, ISO:100
この他にも、「細かすぎて伝わらない改善点」として、電源レバーや縦位置グリップでもデザイン的な試行錯誤・工夫が行われている。
確かに細かいといえば細かい改善点となるのかもしれないけど、こういう細かーい部分を、手を抜かずに妥協せずに改善していく、というのがよりよいプロダクトを作るためには必要なことなんだなあ、と。しかもブランドとしてのデザインの一貫性を損なうことなく。
モニターでK-3をお借りしているので、ここ2週間ほどK-3を持ち歩いて写真を撮っているのだけど、手になじむ感じと、操作性の良さ、レスポンス、露出の安定度、等々、とても楽しく使わせてもらっています。
Pentax K-3 + DA18-135mm F3.5-5.6 WR, F5.6, 1/160s, ISO:100
プレゼン感想まとめ
前々回、前回、そして今回のエントリーで、イベント時に伺ったお話についてざざっと感想を書いてみた。モニターとして実際に使わせてもらっていると、本当に軽快で使いやすい、かつ安心して使えるカメラだなあと強く感じるわけで、伺ったお話で紹介されていた新機能の充実ぶりや、デザイン的なこだわりの部分が、製品の完成度をすごく高めてるんだろうなと感じたり。こういうお話を生で聞いた上で使っていると、それをより強く感じます。本当に貴重なプレゼンを聞かせていただき、感謝です。
というわけで、モニター期間はあともう少し続くので、タッチ&トライイベントで撮った写真やモニター中に色々な場面で撮影した写真等々を含めて、今後いくつかエントリーを書いてみたいと思います。