Monthly Archives: October 2006

Message Diary :: 2006/10/2 ~ 10/8

Message Diary更新情報です。よかったら見てやってください。

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地下鉄(メトロ)に乗って

地下鉄(メトロ)に乗って (講談社文庫)

本は常に持ち歩いているのだけど、その日は持ってくるのを忘れてしまい、どうにも落ち着きませんでした。何でもいいから読むものを求めてコンビニに物色しに行ったところ、浅田次郎原作の本著がコンビニエンスストアの本棚に並んでいる様が何となく粋で、衝動的に購入しました。

あとになって、本著が映画化され10/21から上映開始されることを知り、本著がコンビニに並んでいた理由が分かったわけですが。

コンビニで売られている書籍って、話題のあるものがほとんど、ですからね。あるいは、新刊。最近、そういう話題の本、新刊本をコンビニでの軽食買い物ついでに買ってしまうことが増えて、本の出費がかさんで仕方がありません。

それはいいとして。

今まで僕が読んだ浅田次郎の著書は、壬生義士伝だけでした。熱くて泣ける、ある新撰組隊士の物語で、上下巻を一気に読んでしまった記憶があります。僕の中でのベスト小説のひとつである本です。

今回、たまたまコンビニで見つけて買った本著『地下鉄(メトロ)に乗って (講談社文庫) 』は、期せずしてほとんど通勤の地下鉄に乗りながら読み進めました。期せずして、というのは、僕は普段自転車通勤をしていて普段の通勤では音楽かPodcastを聞いているのですが、本著を手にしてから一週間ほど雨が続き、たまたま電車で会社に行っていた、というわけです。地下鉄に乗りながら、本著を読む、というのを、これもまた何となく粋だな、なんて思いながら。

読み終わったときも地下鉄に乗っていたのですが、何ともいえない読後感を味わいました。家で読んでいたとしても大して変わらない読後感だったかもしれませんが、ほとんど地下鉄に乗りながら読んで、地下鉄で読了する、ということが読後のある意味で切ない感じが加速した気がしないでもない、と思うのです。

浅田次郎の本をもっと読みたくなりました。

参照情報

最近、本編に浅田次郎による書下ろしロングエッセイを加えた愛蔵版も出ているみたいです。

壬生義士伝もお勧めです。特に新撰組好きな人には必読小説と言っても言い過ぎじゃないと、個人的には。

アイツラがきた

先日契約してきたフレンチブルドッグ達を、うちに迎えいれました。

契約のときはペタンと折りたたまれていた耳が、ピン!と立って見事なコウモリ耳になっております。

fuku

baba

白い子のほうは、まだ寄生虫がお腹の中に居るので、黒い子のほうに移らないようにケージの真ん中にアクリル板を入れています。姿も見えるし、匂いもするので、お互いにアクリル板が壊れるくらいの勢いでぶつかりあっていて、ちょっと心配ですが、ひとしきり暴れると落ち着いてすぐに寝付きます。暴れているときは手が付けられないくらいですが、眠っている表情はこれでもかってくらい愛らしくて、癒されっぱなしです。早く駆虫が終わって、二人一緒に遊ばせてあげたい。

犬を飼うのは初めてで覚悟はしていましたが、それにしても子犬を育てるのには手がかかります。朝昼晩三食、固形フードとミルクと水をあげなきゃいけないし、う○こしたらすぐに取ってあげないと、ケージの中がう○こだらけになるし、暴れてオシッコシーツとか新聞紙とかグチャグチャにするし。しかも、二匹のうち一匹に寄生虫がいるので、余計に手間がかかってしまいます。ああ、タイヘン。タイヘンタイヘンといいながら、それを楽しんでいる自分がいるわけです。

子供が問題を抱えてしまうのは誰の責任か

 昨日日曜日の午前中に放映していた徳光さんが司会の報道番組のなかで、不登校や引きこもり・家庭内暴力等の問題を抱えた自分の子供を戸塚ヨットスクールに預けて教育してもらっている親が居るということを問題提起し特集していた。

 戸塚ヨットスクールに関しては、以下のはてなダイアリーキーワードでも詳しく紹介されている戸塚ヨットスクール事件でも色々と話題になり知っている人も多いのでは。

 このエントリーでは、戸塚ヨットスクール自体や体罰に対しての是非等を問うようなことをするつもりはなく。そういう議論は別の場所に任すとして、ここでは、昨日の番組内で紹介されていた戸塚ヨットスクールに子供を預けようとする父親の言葉や考え方に対して、個人的にどうしても納得いかない部分があったので、それについて書きたいと思う。

 『子供と24時間付き合えれば何とかなるけど、それは物理的に不可能。それは仕方ない。だから預けて教育してもらう。それが私の「教育」だ。』

 子供を預けようとする父親がこんなことを言っていた。確か、取材陣からの「なぜ子供を預けるのか」といった質問に対する回答だったかと思う。いくらなんでも、人の親としてこれほど無責任な発言はないんじゃないか。仕事している親と学校に行っている子供が24時間常に付き合う時間がある家庭なんてどこにもない。それでも幸せな家庭はいくらでもある。自分の子供が何か問題を抱えてしまったのは親である自分に原因があるのに、それを棚にあげて「時間がない」というみもふたもない言い訳をしている。しかもこうなってしまった原因が「子供との時間が足りない」ということを分かっているはずなのに、子供を預けるという選択肢を取っている。

 そうじゃないんじゃないか。こんなことを言う前に、一時間でも一分でも一秒でも、少しでも子供との時間を増やす努力をするのが親の務めだろう。子供の傍で子供の声を聞き、自分の声を子供に届かせるために努力しよう、という気持ちを持つことが唯一といってもいい解決策なはずだ。いずれにしても、自分の子供を人に預けて教育してもらうのが自分の「教育」、なんてことは絶対にありえない。100歩どころか1000歩くらい譲って、様々な事情を抱えてしまい泣く泣く最後の手段として子供を預けることになってしまったとして、そんな状況に心苦しくなることはあっても、「それが自分の教育スタイルだから」なんてことを偉そうに言っていいわけがない。

 預けれられた子供が一番思うことが、「どうして自分の親は自分をココに預けたんだろう」ということらしいが、もし今回出演してこんなことを言っている父親の声を聞いてしまったら(恐らく遅かれ早かれ聞いてしまうと思うが)子供と親の距離がさらに広がってしまうということは容易に想像がつく。『この一年で自分が成長したとしても、親との関係に全く変化は起きない』ということを預けられている子供の一人が言っていたが、正にその通り。

 僕自身は、親になったことがないので偉そうなことは言えないかもしれないが、子供が問題を抱えてしまうのは全部親の責任であるべきで、その責任を「時間がない」という自分勝手な理由をつけて子供と真剣に向き合うことをせず、その結果子供が問題を抱えてしまってから「子供との接し方が分からない」とか「何を考えているのか分からない」とか、問題を抱えてしまった子供に責任があるかのようなことを言い、しまいには子供を預けるというみもふたもない選択をする、そんな親にだけは絶対になりたくない。

 もうひとつ、この父親が言っていたことで許せないし理解不能なことがあった。それは、戸塚ヨットスクールで過去に暴行致死事件が起き、それが未だ大きな問題となっているという背景からレポーターが「もし預けた子供が死んでしまったらどうしますか?」という質問に対する答えなのだが、何とこの父親の答えは、

 『子供が預けた施設で死んでしまったら、それは”彼”の運命だ』

というものだった。この答えを聞いたとき、チャンネルを変えたくなるほど気分が悪くなった。こうなってしまったのは、自分達親の責任ということを本気で考えていれば、子供を本気で愛しているなら、こんな言葉は絶対に出てこないはずだ。どんな運命を背負って生まれてきたとしても、子供が死んでしまって「運命だった」なんて言える親がどれだけいるんだろうか。何か理由をつけて自分の気持ちを整理するために「運命だった」と自分に言い聞かそうとすることはあるかもしれないが、運命だろうと何だろうと、子供に生きてほしいと強く願うのが親の子供に対する当たり前の愛情であるはずなのに。

 今回の特集を見ていて、子供が問題を抱える原因は全部親と周りの大人にある、ということを改めて強く思った。何か問題を抱えている子供の原因を探っていくと、必ず親に原因がある。調べたわけではないが、これは間違いないことだと思う。問題を抱えた子供をなくすためには、親と大人が変わる以外に方法がないということを親・大人が強く自覚すること。子供に愛情を持つという当たり前のことをもう一度真剣に真剣に考えること。

 こういったことを改めて真剣に考えるきっかけを与えてくれた今回の特集は素晴らしいものだったと思う。『親に一番聞きたいことは、なぜ自分を預けたのか、ということ』。これは取材した子供たちの多くが言っていたことらしいが、こんな切ない言葉をなくすためにも、我々個人個人が、子供の教育というものに、学校教育・家庭教育に関わらず、真剣に愛情を持って取り組んでいくべきなんだ。

Message Diary :: 2006/9/25 ~ 10/1

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