東洋経済新報社 (2006/07/14)
アイデアを生み出すための、様々なテクニックや考え方が紹介されています。
【目次】
1. 情報ハック – メモとノート
2. 時間管理ハック – 習慣と隠し味
3. 整理ハック – 物語とデータベース
4. 五感ハック – モードとスタイル
5. 思考ハック – 出会いと別れ
6. 発想ハック – 方法と視点
7. 意思決定ハック – プライオリティとセレンディピティ
88個紹介されているハックの中で、今回は以下のハックに注目。
十五分以上かかる作業は、すべてスケジュールへ組み込む (IDEA HACKS! #15)
ToDoリストは好んで使う方ですが(というかそれがないと仕事にハリがでない)、「○○の資料をまとめる」的な時間がかかるもの、あるいはいくつかのアクションが必要なものってToDoリストに残りっぱなしだったりします。このように時間がかかるものはスケジュールに組み込んでしまえ、というハックです。GTDでも、「二つ以上のアクションが必要な場合、プロジェクトとして管理しろ」ということを言っていますが、それと同じような感じかなと。別のハックで「スケジュールはパソコンで管理する(IDEA HACKS! #12)」というのも紹介されていますが、パソコンで管理することでこういった細かな作業をスケジュールに組み込むことも可能になります。
では、ToDoリストにはどんなものをいれるのか、それはGTDでも言われている「Next Action」をいれていくわけです。つまり「超具体的」にブレークされたアクション。「資料を作成する」ではなく、「パワーポイントを立ち上げる」とか、そういうレベルで。「次に起こす具体的な行動リスト」としてToDoリストを活用すると、それをやっている自分をイメージできて、すぐに取り掛かれますし、いくつかのアクションが必要で時間がかかるものをプロジェクトとしてスケジュールに取り込んでおくことで、先延ばしを避けることができます。
とはいえ、事はそんなにスムーズには進まないのが、また面白いところなので、そういうときのために「柔らかいスケジュール(IDEA HACKS! #14)」として、何もしない時間を用意しておくことが大切です。余分な時間をあらかじめ取っておくことで気持ちに余裕が生まれます。柔らかく設定しておいたスケジュールで時間が余っても、これもあらかじめ作ってある「次に起こす具体的な行動リスト」の中から、すぐに出来そうなものをやっていけばよいので、時間はムダにはなりません。
このような時間管理ハック以外にも、
・ケータイのストラップにペンをつける (IDEA HACKS! #1)
・アイデアは名刺入れに忍ばせる (IDEA HACKS! #2)
・仕事を始めるための儀式を決める (IDEA HACKS! #44)
・アイデアはアナログで考える (IDEA HACKS! #49)
・パワーポイントで「ひとりアイデア・ブレスト (IDEA HACKS! #58)
・マトリックスのかけ算 (IDEA HACKS! #68)
・あなたの仕事は8割が無駄? (IDEA HACKS! #81)
辺りが面白いです。
また、本著の最後のほうで紹介されている、
・セレンディピティ・ポケット (IDEA HACKS! #86)
・人生のプライオリティ メメント・モリ(死を想え) (IDEA HACKS! #87)
あたりは、さらに奥が深いので、別エントリーで書いてみたいと思います。
いずれにしても、たくさん紹介されているこういったハックを有効活用するには、「何のために、それを活用するのか?」という問いに明確に答えれるようにしておくことが重要だと個人的には思います。「面白そうだから」というのも、もちろんアリだとは思いますが。ただ、そのテクニックだけを追求しちゃっているような本末転倒な事態だけは避けたいところです。>自分
セレンディピティ
セレンディピティという言葉を知った。
幸運を偶然にみつける力のこと。
セレンディピティを起こす条件は、「意識化」。
常に考えて考えて考え続け…