この年末年始休み中に、何かドラマをぶっ通しで観たいな、と思っていて、その最有力候補は『24』だったのですが、アクション系でなく骨太な人間ドラマ系にどっぷり浸かってみたいと思いたち、『白い巨塔』を観ました。第一部は二日に分けて、第二部は昨日の夜から深夜にかけて、全部ぶっ通しで観ました。
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普段テレビドラマを観ないタチですが、面白そうなドラマは、こんな風にちょっと時期を外して一気に観ることが多いです。
期待通り、骨太でした。
ドラマのなかで、財前と里見が言い合う場面がたくさんあります。互いの主張・信念は正反対でありながら、どちらの言っていることも正しいようにも思える。その度に「自分だったらどう思うか?どうするか?」と自問自答しながら、観ました。
そんななかで、末期癌を患い信頼する里見に看取って欲しいと希望する患者(製薬会社の女性営業)に対して、里見は「自分が最後まで看たい。大学病院として終末期医療・緩和医療に取り組むべきだ。」と主張し、財前は「ベッドが空くのを待っている患者がたくさんいる。助からない患者をここで看るより、一人でも多くの患者を助けたい。」と主張する、というシーンがあります*1。
どちらの主張も理解できるし正しいと思います。そして、医師の立場からではなく、患者の立場になると、信頼する医師に看取ってほしいと願う患者もいれば、一刻も早くベッドが空いて看てもらいたいと思っている患者もいます。
どの主張・想いも間違っていないし、その主張・想いが通ることで、異なる主張や想いが叶わないことだってありえる。そういうことを、しっかりと理解しながら、当事者意識や相手の立場になって考える、といったことを、常に意識していきたいと思う次第です。
深く考えさせられるドラマでした。ドラマや映画を観て響いたときは、その原作が読みたくなる性分の僕としては、原作を読まないわけにいきません。早速購入して読み始めます。
- 作者: 山崎豊子
- 出版社/メーカー: 新潮社
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*1:記憶を頼りに書いてるので正確なセリフではないが、主張の要点は押さえてある。
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