かねてより病気療養中であった上田 現ですが、肺がんのため3月9日午後5時15分 永眠致しました。 一昨年末の発症以来、「腰痛」という公表のもと、完治を信じて、それこそ驚異的な努力を続けてまいりましたが、残念ながら47歳の誕生日を過ぎて間もないこの日、旅立っていきました。 ここに謹んでお知らせ申し上げます。
現ちゃんが旅立ちました。
2005年6月に、京都の高台寺『方丈の間』で行われたライブは、これまでに観た様々なアーティストのライブのなかでも最高で、現ちゃんが奏でたあのピアノの旋律は今でも鮮明に強烈に、耳にそして頭に残っています。本当に最高の音楽でした。
ライブが終わったあと、外でプラプラしていたら、真っ暗な高台寺の前に現ちゃんが出てきました。びっくりしながらも、思わず握手をお願いしたら、「また見に来てやってください。」と、ぎゅっと握手をしてもらいました。すごく腰が低くて気さくで、何とも温かい雰囲気を、現ちゃんは醸し出していました。
現ちゃん、ぜんぶ、いっぱい、ありがとう。
十秒後の世界
現ちゃんが旅立ってからというもの、このフレーズが頭の中でずっと回っています。
十秒後の世界 そんなことさえ 僕は知らない
『ラルゴ』 – アルバム「十秒後の世界」より
十秒後の世界に現ちゃんはいるのかもしれない。そんなことを想いながら、これからも現ちゃんの音楽と暮らしていきたい、そう思うのです。