2日で人生が変わる「箱」の法則

2日で人生が変わる「箱」の法則

本書を通勤帰りの電車の中で読了した。「人生が変わる」と冠しているのは伊達でも誇張でもない。 本書の内容は、言ってしまえば、実践しなくても人生が変わる。というよりも、本書を読んで「箱」の法則を知ってしまうと、そこから大げさではなく、人生は否応なく変わっていく。人生が変わるときというのは、誰かが変えてくれるわけではなく、自分自身の物事の捉え方や世の中に対する見方が変わったとき。本書は、その捉え方、見方、考え方を劇的に変えてくれる。それは、ポジティブな考え方とか、そんな生ぬるいものではなく、本質を突いている。それがゆえに、変わるときに痛みを伴う。自分を知る、という痛みを。

(以下、本質のキモである「箱」について突っ込んで書く。つまり若干ネタバレを含むので、そのつもりで。)

本書を電車で読了して、自宅に帰るまでの間に、自分が「箱」に入る瞬間を何度か体験した。電車を降りようと思ったときになかなかどいてくれない人に対して「邪魔だ」と思ったとき。歩きたばこをしている人の煙を吸って「家まで我慢出来ないのか」と思ったとき。その瞬間、僕はその人達を「人」ではなく、「物」と見ていた。つまり、「箱」に入った。そして、「箱」に入った瞬間に、そんな自分を自覚し「箱」から出た。なんてことだ。いつでもどこでも、僕たちは「箱」に入ってしまい、そして、いつでも「箱」から出ることが出来るのだ。

前作「自分の小さな「箱」から脱出する方法」(参照)と同様、本書も読んでその内容を理解していくにつれ、憂鬱になっていく。そこに自分のことが書かれているからだ。ただ、その自分は変えることができる、ということも同時に知ることができる。

もっと多くの人が「箱」について知ることが出来れば、もっと世の中は平和になる。それが絵空事に聞こえないほど「箱の法則」は強力だ。何も言わずに、多くの人に本書を読んでほしいと心から思う。できれば、前作→本書という順番で。そのほうがより、「箱」に対する理解が深まるとともに、物語そのものも楽しむことができると個人的には思う。

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