子ども英会話教師養成講座(18) ~ 赤ちゃんからの英語教育(幼児に英語を教えるには)

ハートステップカレッジで開催されている『子ども英会話教師養成講座』を受講しています。

今回のテーマは以下の通り。

  • 赤ちゃんからの英語教育(幼児に英語を教えるには)

赤ちゃんからの英語教育(幼児に英語を教えるには)

こども英語せんせいの仕事は、読んで字のごとく、子どもに英語を教えることです。ただ、「子ども」と一口に言っても、年齢によって言語発達の段階は異なってきます。僕達が教えるのは、第二言語としての英語になるのですが、第一言語としての英語の発達段階について、理解しておくことは非常に重要になります。

このような言語発達については、これまでの講座のなかでも少し学んできていますが、今回のクラスでは、それらを補完しつつ、より突っ込んだ内容を学習。

特にキーとなるのは、第一言語としての英語の発達段階。英語を第一言語とする子どもは、以下のような段階を踏んで、言語を習得していきます。

  1. Cooing
  2. Babbling (6ヶ月頃まで)
  3. The one-word stage (1歳から1歳6ヶ月)
  4. The two-word stage (2歳頃まで)
  5. Telegraphic speech stage (2歳から3歳)

ここでは各Stageの詳細については書きませんが、この段階は英語に限ったものではなく、全ての言語に当てはまると思います。大切なのは、こういう段階を踏んで、子どもの言語は発達していく、というのを理解しておくこと。第一言語、つまり母国語の発達においてもこういった段階を踏むのだから、第二言語として英語を教えていく僕達こども英語教師が、この言語発達の原則を無視するわけにはいかないのです。というか、深く、知っておく必要があります。

また、講座では、「母語(第二言語)と第二言語との関わり」として、最近話題にもなっている、子どもへの英語教育の有無についても触れました。僕のスタンスとしては、こども英語先生の勉強をしていることを差し引いても、子どもに英語を教えることの意味・意義は大いにあると考えています。ただ、だからといって、母語を疎かにしていいわけはなく、母語が全ての習得言語の基盤となるというのが原則である、と考えます。この考え方について、今回の講座で配られたアジェンダに興味深い引用が紹介されていたので、ここでさらに引用させてもらいます。

「言葉は己の考えを伝える手段であるだけでなく、ものを考える手段でもある。生まれてから八~十歳までのあいだに言語中枢の基礎がほぼ完成する。(中略) どんな外国語も、最初の言語である母国語以上に巧くなることは絶対にない。日本語が下手な日本人は、それよりもさらに下手にしか英語もフランス語も身につかない。言語中枢の基盤ができていないからだ。親の役目は、わが子になるべく早く英語を習得させることではなく、しっかりと日本語能力をつけてやることだ。」

真夜中の太陽(米原万里 著)

言語発達において、何より重要な役割を果たすのは、やはり親ということになります。子どもに英語を教えたり、小さい頃から英語に触れさせる、というのは意味のあることではありますが、親による母語の言語能力開発が何より重要で全ての基本となる、ということです。これは、だからといって肩を張る必要はなく、親として当然の愛情を注いで、子どもに接していれば、おのずと子どもの言語能力は発達していくものだと、個人的には信じています。

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