感覚日付変更線

 実家に帰った際に、よく起こる出来事がある。

 うちのおかんは、超がつくほどの早寝早起き。普段夜8時くらいに床に入り、翌2時か3時に起きる。そんなおかんと、実家に帰ると、何となくダラダラと夜更かしをしてしまう僕は、夜中の2時とか3時に顔を合わせることが多い。

 そして、おかんは「おはよう」と言い、僕は「おやすみ」と言う。

 おかんにとっての今日は、僕にとっての明日で、僕にとっての今日は、おかんにとっての昨日なわけだ。

 時間という抗うことの出来ないものに対して、人間の感覚だけで、その瞬間がある人にとっては今日になり、ある人にとっては昨日になる。これってとても興味深いことだな、と個人的には。

 時間はコントロールできないけど、時間の感覚はコントロールできるものなのだ。

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