昨日購入したiPadを嫁さんの実家のカフェに持って行って、お義父さんに披露してみた。
お義父さんは、パソコンを立ち上げて、インターネットに繋げて、ブラウザを立ち上げて、趣味の釣りのサイトを見ることはできるくらいには、パソコンに慣れているのだけど、最初のうちはマウスを上下逆に持ってしまってうまくマウス操作ができない、ということもあった。この「マウスを上下逆に持ってしまう」というのは、もちろんインタフェースというか仕組み側の問題。
仕組みの問題といえば、以前になにかで読んだか聞いたかした話で、こんなのもある。パソコンを初めて触る親に色々と教えていた息子が、「マウスをOKボタンのとこに持っていって」と親に言ったら、親はマウスのカーソルを移動しようとはせずに、マウスそのものをパソコンの画面部分に持っていってしまった、という話。笑い話になりそうな内容だけど、これも正にインタフェースの問題で親を笑うことなんてできない。
つまり、通常のパソコンのインタフェースというのは、当たり前のように使ってはいるけど実際にはかなり無理がある、というか、不自然なものだ、と思うのである。
そして、iPad。大画面タッチパネルで、直感的に自然に操作することができる。普通に「じゃあ、そのボタン押してみて」というだけで、なんの迷いもなく操作することができる。なぜなら、聞いたままをすればよくて、マウスの上下とか、右ボタンだの左ボタンだのと考える必要がないから。
今日、お義父さんにiPadを見せて使ってもらったときも、まさにそんな感じだった。マップアプリで家の近くを表示してみせたら、何も言っていないのに二本指を使ってズームしていた。そして、iPadはそういう操作に全く遅延なく反応する。なので、不自然さが全くない。あるホームページを見ていても、もっと下を見たいときは指でタッチしてスクロール、文字を大きくしたいときはタッチしてズームと、操作に不自然な部分がほとんどない。
iPadがいかに自然に操作することができるかを、お義父さんのそんな姿を見て改めて実感した。iPadは僕にとっては本当に楽しくてフィットするデバイスだけど、iPadの凄さはこうやって色々な年代に使ってもらうことでより実感できるのだと思った。iPadの操作の自然さに比べると、通常のパソコンや、携帯電話等の操作はいかにも不自然で、その不自然さに人間側が合わせる必要があった。iPadはその全く逆で、iPadが人間の自然な動きに合うように作られている。
「It fits me.」とアップルのiPad紹介ビデオで言われていて、その意味は分かってもいまいちイメージ出来なかったのだけど、今はその言葉が宣伝文句でも誇張でもなく、ただ本当のことを言っていただけだったんだとしみじみ思える。