は?(楽しめたけど・・・) – 「葉桜の季節に君を想うということ」

葉桜の季節に君を想うということ (本格ミステリ・マスターズ)

「は?」っとなってしまった。正直。

いや、何のことかというと、本著はミステリー小説の類に入るわけなんです。大抵のミステリー小説は、その物語のなかに、一つか二つ、謎解きの山場であったり、「実はこういうことだったのか」というようなどんでん返し的な場面があったりするわけです。

そして、本著にもそんなふうに、「実はそういうことだったのか!?」というどんでん返し的なことが隠されていて、それが判明する場面があるんです。そこで、「どんでん返し」というか、実はそういう設定だった、と読者は気づくのですが、その「実は」を知ったときに、僕は「は?」となってしまったわけです。

なんというか、騙された、というか。いや、騙された、というのはミステリー小説においては褒め言葉になるのだろうけど、本著においてのそれは、悪い意味での騙された、と個人的には感じてしまったということ。え、そうなの?っていうちょっと呆れた突っ込みをしてしまう感じ。

だからといって、本著がつまらなかったわけではなく、ミステリー小説として純粋に楽しめた。それだけに、惜しいというかなんと言うか。その「実は」を最初から物語の設定として読者に周知させたうえで、物語を展開していったほうが、もっと深く読めたような気が個人的にするんです。はい。

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