地下鉄(メトロ)に乗って

地下鉄(メトロ)に乗って (講談社文庫)

本は常に持ち歩いているのだけど、その日は持ってくるのを忘れてしまい、どうにも落ち着きませんでした。何でもいいから読むものを求めてコンビニに物色しに行ったところ、浅田次郎原作の本著がコンビニエンスストアの本棚に並んでいる様が何となく粋で、衝動的に購入しました。

あとになって、本著が映画化され10/21から上映開始されることを知り、本著がコンビニに並んでいた理由が分かったわけですが。

コンビニで売られている書籍って、話題のあるものがほとんど、ですからね。あるいは、新刊。最近、そういう話題の本、新刊本をコンビニでの軽食買い物ついでに買ってしまうことが増えて、本の出費がかさんで仕方がありません。

それはいいとして。

今まで僕が読んだ浅田次郎の著書は、壬生義士伝だけでした。熱くて泣ける、ある新撰組隊士の物語で、上下巻を一気に読んでしまった記憶があります。僕の中でのベスト小説のひとつである本です。

今回、たまたまコンビニで見つけて買った本著『地下鉄(メトロ)に乗って (講談社文庫) 』は、期せずしてほとんど通勤の地下鉄に乗りながら読み進めました。期せずして、というのは、僕は普段自転車通勤をしていて普段の通勤では音楽かPodcastを聞いているのですが、本著を手にしてから一週間ほど雨が続き、たまたま電車で会社に行っていた、というわけです。地下鉄に乗りながら、本著を読む、というのを、これもまた何となく粋だな、なんて思いながら。

読み終わったときも地下鉄に乗っていたのですが、何ともいえない読後感を味わいました。家で読んでいたとしても大して変わらない読後感だったかもしれませんが、ほとんど地下鉄に乗りながら読んで、地下鉄で読了する、ということが読後のある意味で切ない感じが加速した気がしないでもない、と思うのです。

浅田次郎の本をもっと読みたくなりました。

参照情報

最近、本編に浅田次郎による書下ろしロングエッセイを加えた愛蔵版も出ているみたいです。

壬生義士伝もお勧めです。特に新撰組好きな人には必読小説と言っても言い過ぎじゃないと、個人的には。

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