大人のための読書法 by 和田秀樹

大人のための読書法
大人のための読書法

posted with amazlet on 05.12.21
和田 秀樹
角川書店 (2005/09)
売り上げランキング: 2,464

情報と知識の違いとは、何でしょうか。


著者の和田秀樹さんは、
「情報=頭の外」
「知識=頭の中」
と定義しています。
そして、読書の目的とは、情報を蓄えるのではなく、知識を蓄える・高めること、と和田さんはおっしゃいます。溢れる「情報」をいかに自分の中で取捨選択し咀嚼して、「知識」とするか。その方法や考え方を、本著では「大人のための読書法」として、和田さん自身の経験等も踏まえながら紹介しています。
僕がこの本をフォトリーディングする際に立てた目的というのは、『フォトリーディングに生かせる考え方は?』というものでした。今までの、最初から最後まで読まないと気がすまないという読書法では、「情報」のみを蓄えていた気がします。フォトリーディングによって、溢れる「情報」を一旦は潜在意識に蓄えながら、その後の活性化のプロセスで取捨選択・咀嚼をし、顕在意識上での「知識」も深くそして高いレベルで蓄えることが出来るようになってると思います。
「自分が好きなときに好きな情報だけ読む」「必要なときに必要な情報だけを読む」といったような「戦略的読書」をすることで、情報に接していることが苦痛にならない、と、和田さんはおっしゃいます。このように、何を知りたいか?という目的をしっかり持ち、その答えを効率的に見つけ、その部分を深く理解することや、「一部熟読法」を使って同分野の複数の本から情報を蓄えるといったシントピックリーディング的な読書法など、ほとんどがフォトリーディングに通じる考え方だな、と個人的には思います。
また「完璧主義者からの脱却がカギ」というくだりでは、完璧主義について、

 このことはすでに述べたが、完璧主義自体は向上心の現れのようなものなので、目標として持つことは決して悪いことではない。問題なのは、「完璧を目指す」という気持ちが強いあまり、そのことで行動が遅れたり、行動そのものをやめる原因になっていることである。
 
 これではもう本末転倒である。(p.166)

と、述べています。
このように、完璧主義者は、「オール・オア・ナッシング」に陥ってしまうことが良くありますが(自分がそうだったのでよくわかります)、そもそも本の情報をすべて使うことは実際にはあまりなく(楽しむための読書、小説等はまた別ですが)、何かに使う場合、結局は本の情報の一部しか使っていない、ということが多いと思います。であれば、やはり自分の目的の答えさえわかれば十分というスタンスで読書をすることで、情報を効率よくそして深く知識として蓄えることができるようになると思います。
【フォトリーディングメモ】
 目的: フォトリーディングに生かせる考え方は?
 準備/予習: 2分
 PR: 5分
 復習: 5分
 活性化: 36分(スーパーリーディング&ディッピング6分ずつを3回、マインドマップ6分ずつを3回)
 Blog:30分
 一言メモ:
  目的をもつ、完璧主義、のように、なじみのあるキーワードが多かったので活性化がしやすかった。

3 thoughts on “大人のための読書法 by 和田秀樹

  1. sayu@fuji

    >「情報=頭の外」
     「知識=頭の中」
    この「頭」という概念を「心」と捉えることも
    できるなと思いました。私の中では、、。
    読んでみたいと思います。FRの本質のより深い
    理解へと導いてくれそうですね。
    昨晩、出版関係の方と会食した折、
    和田秀樹さんの話題があがっていたので、
    またのシンクロに驚いております!

  2. heyday

    asyu@fujiさん、コメントありがとうございます。
    > この「頭」という概念を「心」と捉えることも
    > できるなと思いました。私の中では、、。
    なるほど、そうですね。頭じゃなく最終的には心で理解するものですからね。
    > 昨晩、出版関係の方と会食した折、
    > 和田秀樹さんの話題があがっていたので、
    > またのシンクロに驚いております!
    おお!びっくりです。
    フォトリー仲間とはシンクロしますね~。
    フォトの力は、やっぱすごい。ですね。

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