OFF WAR

横浜みなとみらい赤レンガ倉庫で開催中の、
「横浜トリエンナーレ2005連動企画 OFF WAR −戦争のないロバート・キャパ−」を観てきた。
会期は12/25までで、その間に以下のような構成で開催されている。
■構成
第一部:戦場のキャパ/10月21日(金)〜11月13日(日)
第二部:戦争のないキャパ/11月16日(水)〜12月4日(日)
第三部:キャパ兄弟−戦争と子供たち/12月7日(水)〜12月25日(日)
今日までの第一部では、キャパが戦場で撮影した作品を中心に展示。
「OFF WAR」とは、ロバート・キャパが戦場に身を置いて写真を撮っていながら、
「戦争」というよりも、常に「人間」と向き合ってきた、という真実から題されたもの。


戦場のまっただ中で、「OFF WAR」な写真を撮って、
真実を世界に伝える。
強い精神力と使命感がないと、実現しえない「仕事」だと思う。
ロバート・キャパの写真には、
いわゆる「いい写真」を撮るためのテクニックがあまり使われていないように思う。
無論、戦場でテクニックを気にしながら写真を撮っている場合ではなかったとは思うが、
それにしても、そのままの視線で撮られた写真が多い。
だからこそ、「真実」がより伝わるんだと思う。
有名な「崩れ落ちる兵士」も、他の作品と横並びに、
淡々と展示されていた。
他の写真と同様、「真実」を写し取ったものに違いはないが、
戦争における「死の瞬間」をこれだけリアルに切り取っている写真は他になく、
その「真実」の前には、なす術もない。
その「真実」から、我々は何を想うだろう。
そして何が出来るんだろう。
» 横浜トリエンナーレ2005連動企画 OFF WAR −戦争のないロバート・キャパ−
» ロバート・キャパ – Wikipedia

3 thoughts on “OFF WAR

  1. sayu@fuji

    本日「in love & war」という、キャパの映画を観ました。キャパといえば、やはり「崩れ落ちる兵士」というくらいの知識しかない、沢田教一がキャパ賞を受賞しているからか、キャパの名を聞くと一気に沢田遺作の「安全への逃避」を連想してしまうくらい、ほとんど無知に近かった私。
    >戦場のまっただ中で、「OFF WAR」な写真を撮て、
    >真実を世界に伝える。
    映画ではまさにこのことにフォーカスしていました。
    ものすごく泥臭いイメージしか連想できなかった
    人物像が覆され、人に対峙する心の愛の深さに
    静かな感動を覚えました。
    >強い精神力と使命感がないと、実現しえない「仕事」だと思う。
    「真実」を真実のまま伝える勇気は、卓越した
    愛と強さから生まれるのだろうか?
    それにしても、このトピックとの偶然にもおどろきです。最近ものごとの展開の早さにも驚くけれど
    どんぴしゃのシンクロもものすごく多い。
    右脳?の仕業?
    写真展にも足を運んでみようと思います。
    よい情報をありがとうございます。

  2. heyday

    すごいシンクロ!
    ちょっと怖いくらい、ですね・・・。
    > 映画ではまさにこのことにフォーカスしていました。
    > ものすごく泥臭いイメージしか連想できなかった
    > 人物像が覆され、人に対峙する心の愛の深さに
    > 静かな感動を覚えました。
    僕も、今回の写真展でキャパへの印象が大きく変わりました。
    彼の写真から伝わる「リアル」は全て「人間愛」だったんだと思います。
    「in love & war」、僕も観てみます。

  3. sayu@fuji

    >彼の写真から伝わる「リアル」は全て「人間愛」
    >ったんだと思います。
    素敵な言葉です。
    テクではなく心、ですね。◎◎◎◎◎◎◎◎◎

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